
会社プロフィール
会員制サービスサブスクリプションEC / 会員1万人規模
課題サマリ
会員データがECサイト・請求システム・カスタマーサポートツールに分散し、同期処理も夜間バッチ頼み。会員情報の更新がリアルタイムで反映されず、問い合わせ対応で認識のズレが頻発していた。
主要な効果
- 24本公開エンドポイント
- 110ms平均応答
- 4.8M/月リクエスト数
Before
会員データはシステムごとにコピーされ、夜間バッチで同期。日中は情報が食い違う。
After
会員台帳をAPIから直接参照・更新。Webhookで変更を各システムに即時配信。
導入前の状況
会員数は約1万人。ECサイト・請求システム・カスタマーサポートツール・メール配信・分析基盤の5つのシステムそれぞれに会員データを持っており、更新は毎晩のバッチ処理で同期していた。
会員が住所やプランを変更した場合、変更はまずECサイトに反映されるが、他システムには翌朝までタイムラグが発生していた。問い合わせを受けたサポート担当が古い情報を参照して案内してしまい、後から訂正するケースが月あたり数十件発生していた。
夜間バッチはシステム間で複数走っており、途中で1本が失敗すると他システムのデータも古いまま残るリスクがあった。バッチ運用の監視工数と障害対応が増えていた。
検討背景と選定理由
CDP製品や自社での会員基盤フルスクラッチも比較検討した。CDPは分析寄りに機能が寄っており、業務システムからのCRUD用途としては過剰。フルスクラッチは開発期間と保守コストが読みにくかった。
NocodilySuiteを選んだのは、会員データをマスタとして持ちつつ、REST APIとWebhookを標準で提供できる構成が要件に合致していたため。既存の5システムからは会員APIを参照するだけの形にでき、システム間のデータ同期を根本的にシンプルにできる見通しがあった。
PoCではECサイトからのリードオンリー参照だけをまず切り替え、応答速度と安定性を確認。既存のバッチと並行運用しながらデータ整合性を検証したうえで、書き込みも含む本格移行に進んだ。
導入プロセス
全体で4ヶ月。1ヶ月目でPoCとAPI仕様の設計、2〜3ヶ月目で会員台帳の移行と24本のエンドポイント実装、4ヶ月目で5システムからの参照を切り替えた。夜間バッチと並行運用する期間を1ヶ月設け、データ差分を毎日照合してから完全移行した。
エンドポイントは会員検索・詳細取得・登録・更新・退会処理に加えて、プラン変更や決済状態の参照を含む24本を用意した。書き込み系はWebhookでリアルタイム通知が飛ぶ設計とし、各システムは通知を受け取って自分のキャッシュを更新する形に統一した。
既存の夜間バッチは廃止せず、Webhookが到達しなかった場合の補完として日次で差分同期する形に残した。Webhookの配信成功率を監視し、失敗が続いた場合はSlack通知が飛ぶ運用にしている。
導入後の変化
各システム間の会員情報の食い違いが解消され、サポート対応時の情報訂正はほぼゼロになった。会員側の変更手続きが即座に全チャネルに反映されるため、体験の一貫性が上がった。
夜間バッチの本数は85%削減された。残っているのは補完用の差分同期のみで、運用監視の負担が大きく下がった。バッチ障害での朝一対応も月0〜1件まで減少している。
新しい連携先を追加する際も、API仕様書とWebhookエンドポイントの提示だけで開発が進むようになった。マーケ側の分析ツールや外部サービスとの連携が2週間程度で完了できるようになり、施策の立ち上げが早くなっている。
導入効果 (数値)
担当者からの声
会員情報の食い違いによる問い合わせが激減した。どの画面でも同じ情報が見えている状態を維持できる。— カスタマーサクセス マネージャ
新しい連携先を追加するときも、API仕様書とWebhookを見れば対応が進む。既存システムを触る回数が減った。— システム開発 リーダー
今後の展望
次のフェーズではCDP連携と、会員行動データのリアルタイム分析基盤への配信を計画している。会員APIをハブとして、マーケティング側と業務側でデータを共有できる形に発展させていく。
構成会員API + REST + Webhook配信 + バッチ同期


